こんにちは!今年の冬はメバリングにハマっておりましたはまちです。
メバリングは皆さんもご存知のとおり「ルアーでメバルを釣る」という釣りのことですが、私はこのメバルについて、ずっとモヤモヤを抱えています。
そのモヤモヤはタイトルにあるクエスチョン…
タケノコメバルはメバルなのか?ソイなのか?です。
タケノコメバルとは
タケノコメバルは、北は北海道から南は九州まで、日本全国に幅広く生息する魚です。
カサゴ等と同じように藻場や岩礁帯に生息する根魚であり、大きいものは30cm以上にも成長します。
私の住む兵庫県の瀬戸内海側では”タケノコメバル“と呼ばれることが多いので、タケノコメバルと呼ばせていただいていますが、この魚、地方によって様々な呼ばれ方をします。
中でも多い呼ばれ方が、ベッコウゾイ。日本国内でも大型のタケノコメバルが釣れる東北辺りではベッコウゾイと呼ばれることが多いようです。
ツイッターでのアンケート結果
タケノコメバルはメバルなのか、それともソイなのか。
疑問を解消すべく、今年の2月頃にツイッターでアンケートを取らせていただきました。
投票数は185票、多くの方にご協力いただいてありがとうございました。
結果はかなりの僅差となりました。
メバル回答が最も多くはありましたが、それでもソイ解答とはたったの2.7%差です。
生物(分類)学の分類
次に生物(分類)学上の分類を確認していきます。
タケノコメバルの分類は以下のとおりとなります。
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目カサゴ亜目メバル科メバル属
ということでメバル属について確認しましたところ、気になる点が。
メバル属には十数種類の魚種が含まれますが、このメバル属にはそもそもソイが含まれているという点です。
メバル属の魚:アカメバル、クロメバル、シロメバル、クロソイ、ムラソイ、タケノコメバル、…etc
メバル属の系統図
ネット上で確認できる論文で、メバル属をさらに細かく分類した系統図が掲載されていましたので確認してみました。
以下、メバル属の系統図部分を抜粋し、一部学名を和名に置き換えさせて頂いています。
引用:Ingram, T. and Kai, Y. (2014) The geography of morphological convergence in the radiations of Pacific Sebastes rockfishes. Fig.1より該当部分を抜粋の上、学名部分を一部和名に直した。
このメバル属の系統図を見るに、生物(分類)学的にはシロメバル・アカメバル・クロメバルとムラソイ・クロソイ、タケノコメバルは属単位では確かに同じグループです。
ただこの中で、もしメバル属をシロメバル・アカメバル・クロメバルを代表とするメバルグループと、ムラソイ・クロソイを代表するソイグループに分けようとするのならばタケノコメバルはソイグループに含まれそうです。
引用:Ingram, T. and Kai, Y. (2014) The geography of morphological convergence in the radiations of Pacific Sebastes rockfishes. Fig.1より該当部分を抜粋の上、学名部分を一部和名に直し、グループを追記した。
まとめ
明確に白黒付けられるだけの情報は得られませんでしたが、タケノコメバルはどちらかというとソイに近いという結論に至りました。
調べる中で生物学を専攻していた友人と少し話をしましたが、どうやらこの手の話はよくあるそうです。
生物の名前の殆どは、昔々にどっかの誰かが適当にそう呼び始めたものが広く定着してしまって、そのまま標準和名に採用されていたりするから、実際の系統関係と名前が一致しないことが多い。例えばチョウとガも同じ分類の中で何となく呼び分けられているけど、○○チョウというガや、その逆も普通にいる。